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2007.05.26 禁煙外来の成果

いわゆる禁煙外来への保険適用が実施されてから、1年余りが経過していますが、メーカー、厚労省より実態調査の結果が発表されています。

ニコチン依存症の保険適用後1年間の喫煙
  -禁煙事情-禁煙挑戦者の「禁煙外来」受診率は、わずか3.6%
 (ノバルティス ファーマ株式会社・プレスリリース 5月22日)
   http://www.novartis.co.jp/news/2007/pr20070522.html
添付資料:http://www.novartis.co.jp/news/2007/pdf/pr20070522_02.pdf

ニコチン依存症管理料算定保険医療機関における禁煙成功率の実態調査報告書
    (平成18年度診療報酬改定結果検証に係る調査)
    (2006.5.16中央社会保険医療協議会で公表)
    http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/05/dl/s0516-5c.pdf[PDF:879KB]

ノバルティス ファーマ社の調査は、全国の20〜60歳男女78,321人(Yahoo! リサーチモニター)から、この1年間に禁煙を考えた喫煙者(3,889人)を対象に行われたインターネット調査で、現在の禁煙方法の他、禁煙外来の認知度、禁煙外来での保険適用の有無、「禁煙外来」の評価などの設問に答えています。

それによれば、直近1年間に禁煙を考えた喫煙者(3,889名)のうち、「禁煙は医療機関で治療してもらえる(禁煙外来がある)ことをよく知っている」と回答したのは17.5%で、「禁煙外来を実際に受診した」との回答した人に至っては、3.6%(86名、うち保険適応での診療は71名)に留まっています。

禁煙外来受診者の禁煙外来に対する評価としては、「医師や看護師などの説明が親切でわかりやすい」84.8%、「薬の効果を実感・体験することができた」83.7%など、概ね概ね高い評価を得ていますが、実際の禁煙成功率は46.5%にとどまり、本人の意思を揺らぎないものとするためのサポートも必要のようです。

また、直近1年間で禁煙に挑戦した人の禁煙方法について尋ねたところ、13.6%の人がニコチンガムと答え、薬局における適切な指導も重要になっています。

一方、厚労省の調査は、平成18年度診療報酬改定結果検証に係る調査として行われたもので、平成18年7月1日現在、ニコチン依存症管理料を届出ていた施設から無作為に抽出した1,000施設を対象に、施設の概況および禁煙治療の状況ついての調査が行われています。

それによれば、患者に対する1回当たりの指導時間は初回と2回目以降では異なり、初回の平均指導時間については、病院・平均29.40分、診療所・平均23.85分、また2回目以降も、病院・平均14.4分、診療所・12.14分と、病院の方が診療所より指導時間が長い傾向が見られています。これは、病院では約半数で専門外来を設置するなど、特別な体制で行っているのに対し、診療所では9割弱が通常の診療体制の中で実施していることが要因の一つにあるようです。

また、この調査では禁煙指導終了3ヶ月後の状況についての調査を行っていて、全体の31.7%が3ヶ月後も禁煙を継続していたとしています。特に、5回の指導を全て終了した患者では3ヶ月後の禁煙継続率が58.9%に達するなど、治療(指導)の回数が多いほど、禁煙継続率が高い傾向が認められたそうです。

関連情報:TOPICS 2006.05.25 ニコチンパッチ、保険での使用は限定
      新社会人の喫煙意識調査
       (ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社プレスリリース5月24日)
       http://www.jnj.co.jp/press/pr/pr070524/pr_070524.html

5月26日12:40掲載

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