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2007.06.04 睡眠導入剤による夢遊症状について注意喚起
厚生労働省は1日、ゾピクロン(アモバン)、酒石酸ゾルピデム(マイスリー)、トリアゾラム(ハルシオン)等にに対し、使用上の注意の改訂を指示しました。今回の措置は、今年2月の豪州当局の注意喚起、3月の米FDAの注意喚起を受けての処置と思われます。
使用上の注意改訂情報(平成19年6月1日指示分)
(医薬品医療機器総合機構HP・医薬品関連情報)
医療用医薬品の添付文書情報(医薬品医療機器総合機構HP)
(4日のアクセスでは、トリアゾラムは対応済み)
それによれば、3剤とも禁忌の欄に「本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。」 が新たに追加されています。(トリアゾラムは、睡眠随伴症状(夢遊症状等)の項目が追加)
また、「重大な副作用」の項の一過性前向性健忘、もうろう状態に関する記載に、 「なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。」 の表現が新たに追加され、TOPICS 3.17で紹介した異常行動についての注意喚起が行われています。
今回の警告の欄追加に伴い、ゾピクロン、酒石酸ゾルピデムの「患者向医薬品ガイド」が近く作成されます。
なお、今回の改訂指示は、ミコフェノール酸モフェチル(セルセプト:重度の下痢)、カルボプラチン(パラプラチン:難聴)についても行われています。
関連情報:TOPICS 2007.03.17 眠剤服用後の異常行動に注意喚起(米FDA)