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2007.07.16 グレープフルーツと乳がんリスク(米国研究)
各紙の取り扱いが小さいのですが、米国の研究者がグレープフルーツが乳がんのリスクを30%を増やすとする論文をBritish Journal of Cancer誌のOnline版に掲載しています。
Prospective study of grapefruit intake and risk of breast cancer in postmenopausal women: the Multiethnic Cohort Study
(British Journal of Cancer advance online publication 10 July 2007)
http://www.nature.com/bjc/journal/vaop/ncurrent/abs/6603880a.html
アブストラクトによれば、この研究はハワイ大学と南カリフォルニア大学の研究者が、5つの民族や人種などを含む閉経後の女性50,000人以上を追跡調査をしたもので、乳がんになった1,657人を詳しく調べたことからわかったそうです。
研究者らは乳がんリスクが指摘されているエストロゲンが、CYP3A4によって代謝されることに着目し、CYP3A4阻害物質であるグレープフルーツの摂取量が多ければ、血中エストロゲン濃度が上昇し、乳がんリスクが高まるのではないかと推測、乳がん患者のグレープフルーツの摂取量を調べています。
その結果、グレープフルーツを毎日1/4個以上食べる人は食べない人に比べ、エストロゲン血中濃度が高く、乳がんのリスクも30%高くなることがわかったそうです。
食事と乳がんリスクについては、これまでアルコールや脂肪分の多い食事との関連が指摘(せいぜい10%程度のリスク上昇)されていますが、今回の結果をどう評価するかは、今後同様の研究の結果を待つべきでしょう。
参考:Grapefruit link to breast cancer(BBC NEWS 2007.7.16)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/6900482.stm
Eating grapefruit can increase breast cancer risk by a third
(Daily Mail 2007.7.16)
7月16日 23:20掲載