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2007.10.09 スポーツファーマシスト
地元の薬剤師らで、神戸で行われた第40回日本薬剤師会学術大会に参加しました。大会で発表された内容を元にいくつか情報を紹介したいと思います。
8日行われた分科会2で、財団法人日本アンチ・ドーピング機構の浅川氏は、「アンチ・ドーピング活動の現状と薬剤師への期待」というテーマで基調講演を行い、日本におけるド−ピングの問題は、禁止物質が含まれることを知らずに市販の風邪薬などを飲んでしまうなどのいわゆる「うっかりドーピング」がほとんどであり、薬剤師が適切な情報を提供することで予防できると強調しました。
また浅川氏は、最近の陸上選手や自転車選手によるドーピング発覚事例を取り上げ、ドーピングによって「スポーツの社会的価値が崩壊の危機にある」と指摘するとともに、薬物汚染は海外ではフィットネスクラブにまでも及んでいるとして、海外のようにならないよう、わが国でもドーピング防止教育は急務であるとしています。
さらに浅川氏は、学習指導要綱の改訂に伴って、ドーピング防止教育は今後必要不可欠となる方向であるとして、ここ数年行われている国体開催地における地元薬剤師会との取り組み経験を活かし、近く日薬と共同で「スポーツファーマシスト」の認定制度を立ち上げることを明らかにしました。
アンチ・ドーピング活動というと、学校薬剤師による情報提供が中心になるのではないかと考えられがちですが、浅川氏は、大学や成人、地域のスポーツ団体(特に一流のアスリートがいる団体)でも禁止薬物に関する情報のニーズは高く、スポーツファーマシストが導入された場合には、各競技団体や地域のスポーツ団体の他、フィットネスクラブやスポーツジムなどにも配置を働きかけたいとしています。
関連情報:Bodybuilders' 'breast drug abuse'(BBC NEWS 2006.6.14)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/5080640.stm
Bodybuilding: The New Form of Drug Abuse(diet blog)
http://www.diet-blog.com/archives/2006/06/16/bodybuilding_the_new_form_of_drug_abuse.php
TOPICS:2007.06.18 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック2007年版
10月9日 0:40掲載