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2007.12.22 玩具と製薬メーカーが合弁、ターゲットは子ども?

21日の各紙は、玩具事業を中核に、雑貨・アパレルなどの周辺事業を手がける(株)タカラトミーと、健康食品・化粧品などのOEMを手がける(株)東洋新薬が、健康食品、栄養食品の商品企画合弁会社「株式会社タカラトミーウェルネス」を設立することで合意し、12月20日付けにて合弁事業契約書を締結したと伝えています。

タカラトミー社のプレスリリース
  http://www.takaratomy.co.jp/ir/release/ir/pdf/i071221.pdf

(株)東洋新薬インフォメーション
  http://www.toyoshinyaku.co.jp/cgi-bin/info.cgi

東洋新薬は今回の合弁会社設立について、「来年4月に始まる特定健康診査・特定保健指導の導入によって一層増すであろう健康食品に対するニーズに対応するために、幅広い戦略が重要と判断、これら顧客に対応するために、新しい付加価値を有した健康食品の市場導入、拡大のために必要」と説明、またタカラトミーも「玩具は子どもたちの健やかな成長になくてはならない媒体であり、子どもたちの健やかな成長は「こころ」の成長同様、「からだ」の健康をも包含すべきものであると考える。昨今ライフスタイルの変化などにより、健康に対する不安や課題は大人のみならず子どもたちにとっても重要な問題となっており、当社にとって、自社の経営資源を活用した新たな事業領域チャレンジへのチャンスととらえている」と合弁会社設立の理由をプレスリリースで説明しています。

また、東洋新薬では、「タカラトミーが持つブランド力と有力キャラクターコンテンツの企画力が特定保健用食品(トクホ)表示許可取得件数NO.1の東洋新薬の健康食品に関する知見と連動することで、子供から大人まで幅広い消費者を対象とした「健康と新しい付加価値」、「楽しい健康」という新たなジャンル創出を狙いたい」としていて、おそらく、両者は今後キャラクターを用いて、子どもをターゲットとした健康食品やトクホを販売していくものと思われます。

米国では、子どもたちの間に健康補助食品(Dietary Supplement)が広く使われているという研究結果が最近発表されて話題になっていますが、一方でその広告については不適切なものが少なくないとの指摘もあります。

Dietary Supplement Use Among Infants, Children, and Adolescents in the United States, 1999-2002
Arch Pediatr Adolesc Med. 2007;161:978-985.)
   http://archpedi.ama-assn.org/cgi/content/abstract/161/10/978
   http://archpedi.ama-assn.org/cgi/content/full/161/10/978  

FTC Testifies on the Marketing of Dietary Supplements to Children
 (Federal Trade Commission 2004.6.16)
   http://www.ftc.gov/opa/2004/06/kidsupp.shtm

Promotions for Kids' Dietary Supplements Leave Sour Taste
 (NutriWatch 2000.5)
   http://www.nutriwatch.org/08Ads/kidsupps.html

ビジネスとして目の付け所はいいのですが、果たしてどのように展開していくでしょうか? 特に海外では子どもの食の広告をめぐっては、いわゆるジャンクフードにキャラクターを使用しない、子どもが見る時間帯にキャラクターを使ったテレビコマーシャルを行わないなどの配慮が既に行われています。果たして日本はどうなるでしょうか? メディアが火付け役になって、日常の食生活を軽視したブームにならないか気がかりです。 

関連情報:TOPICS 2006.11.21 ジャンクフードのCM規制が実施へ(英国)

12月22日 2:20掲載

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