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2008.04.25 アタマジラミの集団発生にどう対応するか
昔と比べ衛生状態のよいはずの今日、保育園や小学校の低学年の間でアタマジラミの集団発生がみられることが少なくないようです。朝日新聞の記事によれば、シラミ駆除薬「スミスリン」の出荷量は、1981年から減少に転じたものの、96年ごろから再び増加に転じ、2006年には10年前の2倍になっているそうです。
先日、学校薬剤師の担当校の養護の先生からもこの件について相談が寄せられたことから、WEB上で関連情報を検索したところ、自治体や保健所等が独自にWEB上に関連ページを設けたり、パンフレット等を作成していることがわかりました。
1.アタマジラミ対策パンフレット等(東京都2008.3)
東京都では今年3月に、アタマジラミに関する正しい知識の習得と子どもたちが施設でより快適に過ごせるよう、アタマジラミ対策(予防・発生時)について詳しく解説した「保育所・幼稚園・小学校の先生のための・・・アタマジラミ読本」と、個人向けリーフレット「アタマジラミって・・・なあに?−家庭で行うアタマジラミ対策−」を作成しています。
2.アタマジラミ対応マニュアル[PDFファイル:1.79MB]
(福祉・教育・医療スタッフ向け手引書、保育園など子ども施設向け)
(東京都豊島区池袋保健所2004.4初版、2007.1新版)
東京都作成のものよりさらに詳しい内容になっています。スミスリンの使用方法が詳しく記載されています。
3.復活してきたアタマジラミ(東京都新宿保健所2000.6)
4.お母さんのためのシラミ講座(ダンヘルスケア株式会社)
http://www.danhc.co.jp/sirami/index.html
5.学校でアタマジラミが集団発生しましたが、駆除方法は?
http://www.fpa.or.jp/fpa/htm/infomation/QandA/qa01/qa01_31.htm
(福岡県薬剤師会薬事情報センター)
園児間や児童間で感染するのは、衣服や寝具、それに遊びなどで頭を接触しあうことによるケースが少なくなく、薬剤による駆除とともにこれらの対策も必要です。また、体操マットで他の子にうつるのではないかと心配も少なくないようですが、罹患児がマットを使用した直後に頭髪より落ちたアタマジラミが他の児童に付着する可能性はあるものの、アタマジラミはマットに落ちて生きられるのは、ヒトから栄養を吸収できない限りは3日程度しかなく、また、マットの中で繁殖することもないので、過度に心配することはないようです。また天日干しはほとんど意味はなく、むしろ掃除機をかける、叩き落とすと等の対応で十分とのことです。(大日本除虫菊株式会社お客様相談室回答)
参考:朝日新聞2007年10月9日
http://www.asahi.com/health/news/OSK200710080029.html
4月25日 0:00掲載