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2008.05.21 国際緊急援助隊医療チームにおける薬剤師の役割
中国・四川大地震で被災した負傷者を治療するため、JICA(独立行政法人国際協力機構)の国際緊急援助隊の医療チームが20日、成田空港から日航のチャーター機で現地に向け出発しました。
この医療チームは、田尻和宏外務省アジア大洋州局中国課地域調整官を団長に、医師4名、看護師7名、薬剤師1名、医療調整員(レントゲン撮影・受付などを行う)5名、業務調整員など(JICA)青年海外協力協会のスタッフ)5名の総勢23名で構成されていて、今後現地で、被災者に対する診療および診療補助活動、疫病の発生・蔓延を防ぐための感染源・感染経路遮断のための防疫活動(たとえば、飲料水・被災家屋・避難所の消毒等)を行います。
「医療チーム」はテント等の大型機材、医療器材、医薬品、生活用品など、一日100名の外来患者を2週間にわたって診察できるだけのものを携行していて、携行医薬品については、この条件を想定し、WHOの推奨する必須医薬品を中心に選定した日本製の医薬品を携行、不足した場合には現地で調達したりすることもあるようです。
薬剤師の仕事ですが、WEB上に掲載されているレポート等によれば、調剤業務と服薬指導はもちろんのこと、薬局業務をサポートする看護師へ調剤業務と服薬指導の教育、医師と処方設計の協議、医薬品情報の提供、医薬品の在庫管理(不足薬剤の代替薬剤の検討も含む)と現地調達、残薬リストの作成や隊員の健康管理など広範囲に及ぶようです。
派遣される薬剤師の活動に期待します。
関連情報:
インドネシアスマトラ沖地震津波被害救援に参加して
(BS病薬アワー2005.4.4〜ラジオNIKKEI MEEDICAL WEB LIBRARY)
http://medical.radionikkei.jp/Jshp/final/pdf/170404.pdf
『国際救援活動に参加して』(社会法人恩賜財団済生会)
http://www.saiseikai.or.jp/saiseikai_wdm/html/work/09081435148.html
WHO Model Lists of Essential Medicines(WHO)
http://www.who.int/medicines/publications/essentialmedicines/en/index.html
The WHO Essential Medicines Library(WHO)
http://mednet3.who.int/EMLib/Default.aspx?Language=EN
参考:中国西部大地震被害に対する国際緊急援助隊・医療チームの派遣
(JICAプレスリリース 5月20日)
http://www.jica.go.jp/press/2008/20080520_01.html
共同通信5月20日
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008052001001058.html
国際緊急援助隊とは(JICA国際救急援助ホームページ)
http://www.jica.go.jp/jdr/about.html
国際緊急援助隊制度の概要(外務省)
5月21日 0:40掲載 10:10更新