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2007.01.18 健保向け調剤レセプト、規制緩和で直接審査容易に
18日の日経新聞によれば、厚労省は診療報酬明細書について、健康保険組合による直接審査しやすくするよう規制緩和を行うと伝えている。
調剤レセプトは、各健保組合から委託された社会保険診療報酬支払基金が内容を審査し、その査定結果に従って各健保組合が医療費を支払う仕組みになっているが、「業務を独占している支払基金は審査が甘く、医療費の無駄遣いを見逃している」との不満が少なくないことから、2005年度からは制度上は健保組合が直接審査できるようになっていた。
しかし、これには「医療機関の事前同意が必要」という条件が付けられていたため、いままでは一件も実現していなかったという。厚労省では、この条件を緩和し医療機関の同意がなくても審査できるようにするという。
この条件が緩和されると、大企業の健保組合を中心に直接審査に踏み切る可能性があり、また中小の健保組合でも、民間委託を行うことで同様の直接審査を行う可能がある。
直接審査により、健保組合では支払い基金に払っていたレセプト1件あたり57円の経費を削減できる他、重複や不必要な投薬チェックが可能となり、医療費の削減できるメリットがある。
一方薬局では、調剤を行うにあたっては、そういった視点でのチェックが求められるほか、各組合に直接請求しなければならなくなるなどの課題が生じる。
参考:日本経済新聞1月18日
http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2007011709198h1