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2007.08.07 在宅医療廃棄物、市町村による回収は進まず(環境省)
環境省は、6日「在宅医療廃棄物の処理に関するアンケート調査」の結果を発表し、家庭から出る注射針、輸液バッグ、脱脂綿・ガーゼなどの在宅医療に伴い家庭から排出される廃棄物(在宅医療廃棄物)の収集や処理の実態が明らかになりました。
在宅医療廃棄物の処理に関するアンケート調査結果(2007年8月6日 環境省報道発表)
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=8655
今回の調査は、今年2月に全国の1803の市町村及び378の事務組合を対象にアンケート形式で行われたもので 、2004年度にとりまとめられた「在宅医療廃棄物の処理の在り方検討会」の報告書に従い、2005年9月に出された通知([1]注射針等の鋭利な物は医療関係者あるいは患者・家族が医療機関へ持ち込み、感染性廃棄物として処理する、[2]その他の非鋭利な物は、市町村が一般廃棄物として処理するなど、検討会報告書を参考に地域の状況に応じた処理方法を検討する等)後の在宅医療廃棄物の処理状況や課題等が明らかになっています。(回収率99.7%)
それによれば、93の市町村(全体の5.3%)で、注射針、注射筒、バッグ類、チューブ類、脱脂綿・ガーゼなど、すべての在宅医療廃棄物を回収すると回答、453の市町村(全体の25.7%)で、注射針以外の在宅医療廃棄物について回収すると回答する一方で、全く回収しない、または方針が未定と回答した市町村が908(全体の51.5%)に達し、通知に従った対応が行われていないことがわかりました。
また、全ての在宅医療廃棄物を回収しないと回答した市町村に、在宅医療廃棄物がどのように処理されているか聞いたところ、52.7%の市町村が「医療関係者が処理している(協議・調整はしていない)」、19.9%の市町村が「医師会等と協議・調整の上、医療関係者(医療機関、薬局等)が処理している」と回答し、あわせて72.6%の市町村が、医療関係者が処理しているとしています。
さらに自由記入で、在宅医療廃棄物の処理に関する国への要望事項等について聞いたところ、「すべての在宅医療廃棄物を医療関係者で回収してほしい」という要望が最も多く、次いで、「在宅医療廃棄物の処理に関するマニュアル化やルール作りが必要」(実際に医療関係者や患者向けのマニュアルや手引き等を作成しているのは3.7%、31の市町村)などの声が挙がっているそうです。
資料:在宅医療廃棄物取扱方法検討調査報告書(環境省2005年3月)
http://www.env.go.jp/recycle/report/h17-03/index.html
関連情報:TOPICS 2005.04.15 家庭から出る注射針、市町村に処理責任 環境省通知へ
参考:共同通信8月6日
http://www.47news.jp/CN/200708/CN2007080601000605.html
8月6日 12:50掲載