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2008.06.06 行動計画2015(米国医療薬剤師会)
米国医療薬剤師会(ASHP:American Society of Health-System Pharmacists、病院薬剤師会に相当)は1日、病院及びヘルスシステムにおける薬剤師の業務を推進する手段としてすすめられている、“Health-System Pharmacy 2015 Initiative”(以下「行動計画2015」)の実施状況と到達目標の一部修正を発表しました。
Progress Made on 2015 Initiative(ASHP Press Release 2008.6.1)
http://www.ashp.org/s_ashp/article_press.asp?CID=168&DID=2037&id=25801
この行動計画は2003年9月からスタートし、6つのゴールと31の到達目標が掲げられていますが、今回5つの到達目標を削除し、新たに5つの到達目標が追加、さらに5つの到達目標についての修正が行われています。
Status of 2015 Goals(Revised March 2008)
http://www.ashp.org/s_ashp/docs/files/2015_Goals_Status_0508.pdf
これら公表資料で特筆すべき点は、それぞれの到達目標を可能にするための情報ソース(2015 Self Assessment Tool [PDF] )や、先進事例(Success Stories)が紹介されていて、現場の薬剤師がどのようにすれば到達目標が達成できるかが可能となるようにしています。(日薬もこういうものをWEBで提供できないものでしょうか?)
日本でも、昨年まとめられた「病院における薬剤師の業務及び人員配置に関する検討会報告書」で、病院薬剤師が取り組むべき業務がまとめられていますが、ASHPの行動計画2015では、こういった業務の進捗状況を業務ごとに数字で公表することにより、さらなる現場の取組みを期待しているようです。
2年後に行われる薬学部の実務実習ではさまざまな到達目標が掲げられていますが、現実のところこれらの到達目標の多くを教えられる(実施している)薬局や病院薬剤部をどれだけあるでしょうか? 病薬・日薬も是非、期間や数値目標を定めたASHPのような行動計画を策定し、薬剤師の存在アピールをするのはいかがでしょうか?
関連情報:TOPICS
2007.08.01 病院における薬剤師の業務及び人員配置に関する検討会報告書
2007.07.04 病院薬剤師に求められるもの
6月6日 0:50掲載