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2008.06.13 将来、薬剤師をどう活用するか
12日、厚生労働省の「第3回薬剤師需給の将来動向に関する検討会」が開催され、薬学教育関係者など5人のヒアリングと意見交換が行われています。
「薬剤師余り」への対応策を議論(CBニュース6月12日)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16585.html
「薬剤師に採血や聴診器を」(CBニュース6月12日)
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/16589.html
昨年、国会での質疑から立ち上げられたこの検討会では、2028年時点で薬剤師総数(供給)は約129,000人の供給過多が見込まれる一方、需要についてもさほど増えないとする悲観的な見方が既に示されていますが、今回の検討会では、具体的な対応策がさまざまな立場から示されたようです。
意見を述べた人の中には、「環境問題」「食の問題」「産業界への進出」などを挙げた人もいたようですが、個人的には「医療人」の養成を目指している以上、やはり保健・医療分野への活用を最重点に考えるべきではないでしょうか?
もちろん個人的には薬学出身者が「環境」「食」の問題を取り上げることは必要かと思いますが、それぞれの分野にはエキスパートがおり、また薬学教育のなかではまだまだ「化学物質」と社会との関わりについてのアプローチが十分とはいえないからです。
議論の中でも示されたように、医師不足・看護師不足の中で、薬剤師の知識や職能を活かすことは必ずや社会から求められると思います。何かと批判の多い経済財政諮問会議ですが、つい先日初めて薬剤師の活用策が示されたことも、今後大きな後押しになるかもしれません。
4年制の教育しかを受けていない私たちにとってはさらなる努力が求められますが、英国のように国家戦略として、薬剤師を有用な医療資源として活用する議論が進められることを期待します。
関連情報:薬剤師需給で検討会設置‐厚労省が将来予測見直しへ
(薬事日報 HEADLINE NEWS 2007年4月24日)
http://www.yakuji.co.jp/entry2921.html
TOPICS 2007.07.06 将来の薬剤師需給予測
2008.06.11 へき地等では薬剤師を活用すべき(経済財政諮問会議)
2008.04.05 薬剤師はさらなる役割を担うべき(英国)
6月13日 1:30掲載