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2006.07.28 清涼飲料水から基準を超えるベンゼンが検出

2006.07.28 日本でも、人や動物用の医薬品が各地の河川で検出

2006.07.28 医師会・薬剤師会と連携して健康食品の安全情報を収集(東京都)

2006.07.28 防虫剤を濫用する少女たち(フランス報告)

2006.07.28 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.15

2006.07.27 小児気管支喘息の薬物療法における適正使用ガイドライン

2006.07.27 医薬品・医療用具等安全性情報226号

2006.07.22 薬物治療での過誤を防ぐための方策(米国レポート)(7/25更新)

2006.07.21 くすり教育は、世界的にみてもまだすすんでいない

2006.07.21 くすりの絵文字「ピクトグラム」が51種類に

2006.07.21 食物繊維少ないと大腸がんリスクは上昇(厚労省研究班)

2006.07.20 エクササイズガイド〜健康づくりの運動指針(9/1更新)

2006.07.18 屋内プールの利用と小児喘息リスク

2006.07.14 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.14

2006.07.12 喫煙は加齢黄斑変性症のリスクを高めるが、魚食で予防可能

2006.07.08 未成年からの飲酒はアルコール依存に陥る可能性を高める(米国研究)

2006.07.06 くすり教育のホームページ

2006.07.06 タミフル服用後に男子中学生が異常行動(沖縄)(7/12更新)

2006.07.03 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック2006年度版

2006.07.02 足利市、医療薬科大計画事実上断念

2006.07.01 “貼る風邪薬”、小児が口に入れるのは危険

2006.07.01 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.13

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2006.07.28 清涼飲料水から基準を超えるベンゼンが検出

実情がよくわからないことから紹介を控えていましたが、今年に入ってから欧米では清涼飲料水中から基準を超えるベンゼンが数多く検出され、大きな波紋を呼んでいました。

ベンゼンは発がん作用があることから、検出基準が定められていますが、米国ではFDAの調査でいくつもから検出、別の調査ではダイエットソーダ24サンプル中19サンプルから水道基準の平均で4倍を超えるベンゼンが検出、また英国でも国の調査で150サンプル中4サンプルから基準を超える量のベンゼンが検出されています。これを受け、米国・英国・豪州などでは既に一部製品の回収命令も出されています。

このベンゼンは、清涼飲料水中に含まれる食品添加物の安息香酸塩(保存剤)とアスコルビン酸(酸味料・酸化防止剤、FDAではエリスロビン酸も該当に)が含まれる清涼飲料水で検出されていることから、FDAではこの2つの物質に温度や光の要因が加わってベンゼンが生成される(逆に砂糖やEDTAが生成を抑制)としています。実は1990年にも海外で同じ問題がおきて回収騒ぎがあったとのことで、3月1日のBBCでは飲料メーカーは15年前からこのことを知っていたはずと指摘しています。

厚労省ではこの間、安息香酸とアスコルビン酸の両者が添加されているもの31製品について、ベンゼンの含有量について分析検査を、5月以降国立医薬品食品衛生研究所において実施しています。その結果1製品から水道法などでの基準値10ppbを超えてベンゼンが検出されたことから、この製品に回収命令を行うとともに、全国の清涼飲料水製造業者等に対し、必要に応じ自社製品の実態を把握するなど所要の措置を講じるよう要請を行っています。

  清涼飲料水中のベンゼンについて(7月28日報道発表)
     http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/07/h0728-4.html
   清涼飲料水中のベンゼンに関するQ&A(厚労省7月28日)
     http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/07/dl/h0728-4a.pdf 

この問題はこの間、一部の消費者団体を除き、ほとんど報じられていませんでした。薬については、海外の情報であってもは疑わしければすぐに報道されるのに、日本では食品(健康食品も含む)についてのマイナス情報はあまり取り上げれないような気がします。飲料メーカーに配慮したためではないかと思ってしまいますが、マスメディアはもっときちんととりあげるべきではないでしょうか。

参考:Benzene in Soft Drinks(FDA Statement 2006.4.13)
      http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2006/NEW01355.html
    Data on Benzene in Soft Drinks and Other Beverages
     (CFSAN/Office of Food Additive Safety 2006.3.19)
      http://www.cfsan.fda.gov/~dms/benzdata.html
    FDA: Benzene in soda above limit for tap water(AP通信2006.4.5)
      http://www.msnbc.msn.com/id/12174292
    Cancer chemical found in drinks(BBC NEWS 2006.3.1)
      http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4763528.stm
    Cancer chemical 'in soft drinks'(BBC NEWS 2006.3.31)
      http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/4864226.stm
    清涼飲料に発がん物質ベンゼン含有か
      =添加物の相乗作用の疑い、厚労省情報収集へ着手
      (WEB日本消費者新聞 2006.3.10)
      http://www.jc-press.com/news/200603/031004.htm
    発癌物質ベンゼン汚染、学校でのソフトドリンク販売禁止を要請=米小児科医ら
      (WEB日本消費者新聞 2006.3.10)
      http://www.jc-press.com/kaigai/200603/032901.htm

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2006.07.28 日本でも、人や動物用の医薬品が各地の河川で検出

東京農工大環境資源科学科や土木研究所などのグループは、このほど人や動物用の医薬品や抗生物質の成分が河川中にどれだけ流入しているかを調べた初の全国規模調査結果をまとめた。

 新聞記事によれば、調査の対象となったのは使用量の多い抗生物質11種と、解熱・鎮痛剤などの医薬品14種で、全国19の一級河川を対象に、河口近くの水中のこれらの濃度を2004年と2005年にわたって測定した。

 その結果、抗生物質や医薬品は全ての河川で検出され、医薬品は流入人口の多い地域で、動物用抗生物質は養豚業が流域で盛んな河川で多く検出されたという。

 研究グループでは、「濃度はそれほど高くないが、複数成分が一緒になった場合の生態系への影響などを調べる必要がある。通常の下水処理では除去できない物質もあり、オゾンを使った高度処理などの対策をとらないと、これらが河川や海に出続けることになってしまう。」と指摘するとともに、生物の成長阻害や内分泌かく乱作用の問題、耐性菌産生への懸念を示した。

関連情報:TOPICS
  2006.04.18 下水への医薬品廃棄は環境に影響するか? 環境省実態調査へ

参考:7月29日下野新聞(共同通信)

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2006.07.28 医師会・薬剤師会と連携して健康食品の安全情報を収集(東京都)

東京都は26日、健康食品による被害の発生を未然に防止するため、東京都医師会や東京都薬剤師会と連携して健康食品の利用との関連が考えられる健康影響の情報を幅広く収集し、被害の未然防止・拡大防被害事例の収集を開始することを発表しました。

健康食品を利用して「体調不良」を感じたら
  〜都は医療機関と連携して情報収集を開始します〜
  (東京都福祉保健部プレスリリース7月26日)
  http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/news/2006/pressanzen060726.html

東京都では今後、医師や薬剤師は、診察・相談時に都民からの健康食品の利用状況を把握し、健康食品の利用と関連が疑われる体調不良等の情報を収集して、都に提供を求めるとともに、医師会や薬剤師会に対しては、過去の事例を提供するなどして連携していくとのことです。

医療機関と連携した健康食品の安全情報の収集のイメージ図(東京都福祉保健部)
  http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/news/2006/jouhou0726.pdf    

また東京都では、都民に医療機関への相談を勧めるよう、次のようなポスターを作製し、都内全域の病院、診療所、薬局等へ配布するとともに、健康食品の安全な利用方法を啓発するため、都民の皆様を対象にしたリーフレット等を作成し、診療所や薬局に設置していく予定です。

ポスター「健康食品を使っていますか?」(東京都福祉保険部)
  http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/anzen/news/2006/kenshoku_pos.pdf

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2006.07.28 防虫剤を濫用する少女たち(フランス報告)

脱法ドラッグなど化学物質の濫用は、若者の健康問題として世界各国で関心が寄せられていますが、最新のニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン誌にフランスの医師から、パラジクロルベンゼン(PDB)の防虫剤の揮発物吸入によるものと思われる事例が報告され、各国が新たなドラッグ問題ではないかとして注目しています。

Twin Girls with Neurocutaneous Symptoms Caused by Mothball Intoxication
   (N Engl J Med 2006;355: 423-424)
   http://content.nejm.org/cgi/content/extract/355/4/423

これは、フランスのマルセイユのある病院に、手足に魚鱗癬のような皮膚症状がある精神的に無気力で、しっかりと歩くことができない18歳の双子の少女(女子高生?)が入院、皮膚症状の原因を調べてもはっきりしなかったところ、病室内で防虫剤(mothball、PDBのみ含有)の入った袋を発見、問い詰めたところ友達にすすめられて防虫剤を気晴らしのクスリ(recreational drug)として使っていたことがわかったそうです。

日本中毒情報センターの情報によれば、PDBには中枢神経抑制作用や皮膚接触による紅斑性皮膚炎が知られていますが、彼女らは自分たちの皮膚症状を防虫剤の濫用との関連性を知らず、毎日10分間防虫剤を袋に入れてこれを吸入、そのうちの一人には2ヶ月にわたり防虫剤を毎日半分づつ噛んでいたそうです。

医師はただちにこれを取り上げましたが、数週間吸い込んだだけの少女で3ヶ月、半年近く吸入し、口にもしていた少女では回復までに6ヶ月かかったそうです。報告した医師は、精神的な問題を抱えた魚鱗癬の患者を診た場合には、防虫剤の濫用の可能性を考慮にいれるべきだとしています。

各国の薬物濫用に関するサイトを見ると、どこの国の若者たちは、こういったものに限らず、処方せん医薬品、大衆薬などありとあらゆるものを自己快楽のために使っている(試みている)ようです。英国の薬物濫用の団体の関係者は、揮発性の物質はどんなものでも危険であるとして注意を呼びかけています。

参考:Mothball sniffing warning issued(BBC NEWS 2006.7.27)
     http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/5219646.stm
    Health Risks From Mothball High(WebMD 2006.7.28)
     http://www.webmd.com/content/article/125/116053.htm 

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2006.07.28 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.15

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部は、7月27日、医薬品安全性情報(海外規制機関 医薬品安全性情報)Vol.4 No.15を公表しました。

ロスバスタチン(クレストール)、ビスホスホネート系薬剤、吸入ステロイド剤、長時間型β刺激吸入剤、タムスロシン(ハルナール)、メチルフェニデート(リタリン)、L-アルギニンなどの情報が掲載されています。

全文はこちら(PDF)です。

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2006.07.27 小児気管支喘息の薬物療法における適正使用ガイドライン

厚労省は27日、『小児気管支喘息の薬物療法における適正使用ガイドライン』をHPに掲載しました。

このガイドラインは、厚労省医薬食品局安全対策課の平成17年度研究としてまとめられたもので、参考資料として副作用報告の内容検討・痙攣症例検討などのテオフィリン関連の情報が多く収載されています。

小児気管支喘息の薬物療法における適正使用ガイドライン(厚労省7月27日掲載)
   http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/07/tp0727-1.html

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2006.07.27 医薬品・医療用具等安全性情報226号

厚労省は7月27日、医薬品・医療用具等安全性情報226号を公表しました。

新方式携帯電話端末による植込み型医療機器(心臓ペースメーカ及び除細動器)への影響について、アトルバスタチンカルシウム水和物(リピトール錠)による劇症肝炎・肝炎、牛車腎気丸による間質性肺炎などの情報が掲載されています。

詳しくはこちらです。

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2006.07.21 薬物治療での過誤を防ぐための方策(米国レポート)

米国科学アカデミーの医学研究所(the National Academy's Institute of Medicine)は20日、"Preventing Medication Errors"というレポート発表し、米国内では大きな話題になっています。

  Preventing Medication Errors : Quality Chasm Series
     http://www.iom.edu/CMS/3809/22526/35939.aspx
     http://www.nap.edu/catalog/11623.html

レポートによれば、米国内では処方医の手書きの読みにくい字(処方システムをコンピュータ化している病院は10%にすぎない)などのために、病院で年間150万件以上の薬物治療での過誤(処方ミス・薬剤の取り違え・過量投与)が発生しているそうです。しかし、このうちの40万件は予防可能であり、医療費35億ドルが無駄になっていると指摘し、電子処方の導入など、医療関係者・国や行政・患者・製薬会社に対し、さまざまな勧告を行っています。膨大な報告書のため、各紙から拾い集めた情報の一部を紹介します。

1.電子処方(e-prescriptions)の導入
 電子的に処方せんを書くだけで、80%の過誤を減少が可能となる。さらにe-prescriptions(いわゆる電子処方せんのことか?)が導入されれば、自動的に処方量や相互作用、アレルギーチェックも可能である。2008年までに処方せんの電子化を検討し、2010年までにはe-prescriptionsを導入し、薬局もこれに対応できるようにすべきである。

2.よりよい医療関係者と患者とのパートナーシップづくり
 医師と薬剤師などの医療関係者は、書面と言葉で、薬物治療によるリスク、禁忌例、起こりうる副作用、副作用が起こったときの対応法などについての情報をわかりやすく十分に伝えるとともに、患者の疑問には耳を傾ける必要がある。

3.質の高い情報提供が容易に入手できるようにする
 医療関係者ごと(特に医師と薬剤師)の情報の違いによる混乱を避けるためにも、FDAなどの国の機関は協力して、わかりやく、標準化されたレベルの高い薬物治療に関するリーフレット(medication information leaflets)を作成し、薬局での配布を行う必要がある。また、インターネットでの情報提供や24時間体制の多言語による電話相談窓口(national telephone helpline:薬物治療による過誤の報告も可能)を通じて、消費者が情報を容易に入手できるようにすべきである。

4.患者は自分が行っている全ての薬物治療を把握すべきである
 患者は、処方せん薬はもちろんのこと、OTCやビタミン、サプリメントなど普段摂っているもの全てをリスト化し、医療を受ける際にはそれを示すことができるようにすべきである。

5.薬品のネーミング、ラベルや包装にも配慮すべきである
 過誤の33%はラベルや包装に関連するものであり、薬品名の標準化、バーコードの導入が必要である。

米国薬剤師会(Apha:American Pharmacists Association)は20日、今回のレポートを受けてコメントを発表し、Medication errorsの防止のために、患者(消費者)に対し、次のような点を求めています。

1.かかりつけ薬局を利用しなさい(Use ONE pharmacy)
 同じ薬局(same pharmacy)を使うことにより、かかりつけ薬剤師(your pharmacist)が正確にあなたが飲んでいる薬物治療をモニターし、起こりうる薬の相互作用をチェックがすることを可能だ。

2.飲んでいる薬を知りなさい(Know your medicine)
 自分が飲んでいる薬の名前、なぜその薬物治療をうけるのか、服用することによってどのようによくなるのかを知っておくべきである。もし薬物治療が違っているように思うか、具合がよくならないと思うのなら、かかりつけ薬剤師に相談しなさい。

3.かかりつけ薬剤師に出会いなさい(Know your pharmacist)
 かかりつけ薬剤師は、薬物治療を行う上であなたの同盟者(ally)である − あなたが知っている誰かに質問するよりは容易である。

4.飲んでいる全てのくすりのリストを保管しておきなさい
  (Keep a list of all your medications)

 対象は処方せん薬だけではなく、アスピリン、風邪薬、咳止めといった非処方せん薬、薬草の他、健康補助食品も含む。かかりつけ薬剤師はこのリストを作るのを手伝うことが可能である。そして、病院や医療機関にかかるときはこのリストを持って行くべきである。

Statement of the American Pharmacists Association (APhA) on the Institute of Medicine Report Preventing Medication Errors:Quality Chasm Series (APhA immediate release 2006.7.20)
 http://www.aphanet.org/AM/Template.cfm?Template=/CM/ContentDisplay.cfm&ContentID=6005

関連情報:第74回アポネットR研究会報告

参考:Medication Errors Injure 1.5 Million People and Cost Billions of Dollars Annually(THE NATIONAL ACADEMIES FOR IMMEDIATE RELEASE 2006.7.20)
  http://www8.nationalacademies.org/onpinews/newsitem.aspx?RecordID=11623

 IOM details strategies for avoiding medication errors
     (pharmacist.com news 2006.7.21)
  http://www.pharmacist.com/articles/h_ts_1204.cfm

 From Poor Penmanship to Bad Communication: Many Opportunities for Medication Mishaps(ABC NEWS 2006.7.20)
     http://abcnews.go.com/Health/story?id=2216030&page=1    

Prescription goof-ups hurt over 1.5 million Americans annually
    (Food
Consumer 2006.7.21)
http://www.foodconsumer.org/777/8/Prescription_goof-ups_hurt_over_1_5_million_Americans_annually.shtml

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2006.07.21 くすり教育は、世界的にみてもまだすすんでいない

一般的なくすりの役割、形態、使用方法などを教える「くすり教育(薬育)」は、日本でも高校の保健体育の授業などを通じて行われてはいますが、具体的・系統的に行われていないのが現状です。こういった問題点を解消するため、一部地域では学校薬剤師などの手により試行錯誤の授業が行われていますが、世界的にみてもこの「くすり教育」は、まだすすんでいないようです。

くすりの学校教育1 海外レポート-各国の事情(RAD-AR News Vol.17,No2)
  http://www.rad-ar.or.jp/03/03_news/03_news_index.html
  http://www.rad-ar.or.jp/03/03_news/pdf/17/RAD17_No2.pdf[3.84MB] 

レポートでは、海外でも学校教育の中にくすりを念頭に置いた教科が設定され、具体的な指針や教材が作成されている国があるとしながらも、実際の教育方法については現場に任されているのが現状であり、小中高校での「くすり教育」の実態把握は難しいとして、一部の国の学校教師から直接聞き取り調査を行った結果を紹介しています。

それによれば、現時点で国レベルで「くすり教育」が取り入れられているのはイギリスだけで、その他の国では州や県の教育方針によって行われる場合があるにとどまっているそうです。また、これらの「くすりの教育」を実際に担当するのは教師であり、薬剤師が関与するのは極めて例外で、イタリアの一部の地域にどとまっているとのことです。

このレポ−トは、連載として次にも続くそうなので注目したいと思います。

関連情報:topics
    2005.09.20 くすりの適正使用協議会の「児童向けくすり教育への取り組み」

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2006.07.21 くすりの絵文字「ピクトグラム」が51種類に

くすりの適正使用協議会(RAD-AR、URL:http://www.rad-ar.or.jp/)は、20日、ユニバーサルデザインフォーラム(URL:http://www.universal-design.gr.jp/)の協力で作成し、HPなどから提供している、絵文字(ピクトグラム)について、新たに23種類を開発、既公開の28種類についても一部を訂正し、全51種類のくすりの絵文字改訂版を公表しました。

くすりの絵文字「ピクトグラム」が51 に増えました
  -正しい医薬品の用い方に、「くすりのケア」に朗報です--
 (くすりの適正使用協議会 News Release 2006年7月20日)
   http://www.rad-ar.or.jp/03/05_release/NR6-2.060720.pdf  

このくすりの絵文字は2004年2月より一般公開が行われていますが、同協議会では絵文字の現場使用で患者さんの反応や薬剤師の意見・感想等を調査するとともに、外部専門家も加えた「ピクトグラム懇話会」で、上記の調査結果や新しく追加すべきくすりの絵文字等についての検討を重ね、医療現場で実践的に活用できるものとして今回の改訂版を開発したそうです。

また、同協議会では改訂版の公表にあわせて、「くすりの絵文字 活用マニュアル」を作成しています。これには、くすりの絵文字の活用方法、絵文字が表わす意味、懇話会での意見や提案などが掲載されています。

〜もっと「くすりのケア」をしてあげてください〜
  くすりの絵文字「ピクトグラム」改訂版で51種類に
 (くすりの適正使用協議会 RAD-AR TOPICS 2006年7月20日)
   http://www.rad-ar.or.jp/blog/2006/07/post_5.html

  絵文字(ピクトグラム)の庫
   (くすりの情報ステーション:ヘルスリテラシー&コミュニケーション)
   http://www.rad-ar.or.jp/02/08_pict/08_pict_index.html

関連情報:TOPICS 2005.06.21 くすりの適正使用協議会、くすりの絵文字を全国展開へ

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2006.07.21 食物繊維少ないと大腸がんリスクは上昇(厚労省研究班)

厚労省の研究班は20日、 穀物や野菜などに含まれる食物繊維は多く摂っても(1日10グラム以上)大腸がんの予防効果に差は出ないが、摂取量が少ないと発症の危険性は2.3倍に高まるとする大規模調査の結果を発表しました。

食物繊維と大腸がんの関係(JPHC リサーチニュース)
     http://epi.ncc.go.jp/jphc/rnews/news025.html

この調査は岩手や高知、沖縄など10府県の約8万人を6年間追跡調査したもので、年齢や喫煙などの影響を除いて分析、138種類の食品について食べる頻度と量を答えてもらい、各人の食物繊維の摂取量を推計し、2002年までに発生した大腸がんとの関連を検討しています。

このうち、大腸がんになった女性187人について、摂取量で7グループに分けて分析したところ、「最少」(1日平均約6g)の人たちが大腸がんになる危険性は、「最多」(同約20g)の人たちに比べ2.3倍高いことがわかりました。また、男女ともに同10gを超えると発症の危険性に大差はなくなり、多く取ったからといって予防効果が高まるわけではないことも分かったそうです。

研究者は、従来の日本人の食生活では十分な食物繊維はとれていて、食物繊維の大腸がん予防効果は確認できないとしながらも、極端に少ない場合は発症リスクは上昇する可能性があることを今回の研究では示唆しています。

参考:共同通信7月20日
    朝日新聞7月21日
       http://www.asahi.com/health/news/TKY200607200533.html

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2006.07.18 エクササイズガイド〜健康づくりの運動指針
       (一部誤った箇所があり訂正しました)

厚労省はこのほど、生活習慣病対策として、成人を対象にした健康づくりの運動指針「エクササイズガイド」をまとめています。

「健康づくりのための運動指針2006〜生活習慣病予防のために〜(案)」(PDF:1.01MB)
   (厚労省HP:第3回運動所要量・運動指針の策定検討会資料)

この指針では、現在の身体活動・運動量や体力の評価と、それを踏まえた目標設定の方法、個人の身体特性及び状況に応じた運動内容の選択、それらを達成するための方法が具体的に示されていて、フードガイドと同様に普段の生活や運動による活動量を数値化しているのが特徴です。

指針では、まず、安静にしている状態より多くのエネルギーを消費するすべての動きのことを「身体活動」 と定義し、ジョギングやテニス、水泳、ストレッチングなど体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に行うものを「運動」、「身体活動」のうち、歩行や庭掃除、洗濯などの家事といったものについては「生活活動」と分類しています。

この「身体活動」は下記のようにその内容により強さが異なります。指針では、「身体活動」の強さを安静時の何倍に相当するかで数値化して、「メッツ」という単位を用いています。

1メッツ 座って安静にしている状態
3メッツ 普通歩行、バレーボール、軽い筋力トレーニング
4メッツ 自転車、子どもと遊ぶ、ゴルフ、速歩
6メッツ 階段昇降、軽いジョギング、エアロビクス
8メッツ 重い荷物を運ぶ、ランニング、水泳

さらに、この「メッツ」に身体活動を行った「時間」(単位:時)を乗じたものを、身体活動の量を表す単位(メッツ・時)として「エクササイズ(Ex)」と定義し、この値を健康づくりに必要な運動量の目安にしています。

具体的には、一般生活では「歩行20分」や「自転車15分」が、運動では「ランニング7〜8分」などがこの1エクササイズに相当し、メッツ値が大きいほど短時間で1エクササイズになります。

●1エクササイズ(1Ex)に相当する身体活動の例

生活活動 普通歩行、床掃除、荷物の積み下ろし、子どもの世話、洗車 なら 20分
速歩、自転車、介護、庭仕事、子どもと遊ぶ(歩く/走る、中強度) なら 15分
芝刈り(電動芝刈り機を使って、歩きながら)、家具の移動、階段の上り下り、雪かき なら 10分
重い荷物を運ぶ なら 7〜8分
運動 ボーリング、バレーボール、フリスビー、ウェイトトレーニング(軽・中強度) なら 20分
速歩、体操(ラジオ体操など)、ゴルフ(カートを使って)、卓球、バドミントン、 アクアビクス、太極拳 なら 15分
軽いジョギング、ウェイトトレーニング(高強度)、ジャズダンス、エアロビクス、バスケットボール、水泳(ゆっくり)、サッカー、テニス、スキー、スケート なら 10分
ランニング、水泳、柔道、空手 なら 7〜8分

今回の運動指針では、健康づくりのためには週に23エクササイズ以上の活発な身体活動(運動・生活活動)を行い、そのうち4エクササイズ以上の活発な運動(スポーツ)を行うことが目標とされています。

また、メタボリックシンドロームの該当者・予備群の人については、週に10エクササイズ程度(30分間の速歩を週5回以上に相当)かそれ以上の運動量が必要とし、これにより1ケ月で1〜2%近くの内臓脂肪が減少することが期待されるとのことです。

厚労省では、活発な活動で内臓脂肪が減るほか、体力(持久力・筋力)の向上も予防につながるとして、今後の指針をフィットネスクラブなどを通じて普及を図るとのことです。

第3回運動所要量・運動指針の策定検討会(7月19日開催)
  議事録:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/txt/s0719-2.txt
   資料:http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/07/s0719-3.html

7月19日の検討会では、身体活動の量を表す単位(メッツ・時)として、「エクササイズ」以外にも「セット」、「アクティビティ」、「活」などさまざまな呼称案が出され、検討の結果「エクササイズ」略称「Ex」でまとまっています。

また、参加した委員(薬剤師会の委員は参加していません)からは、それぞれの立場で指針を活用・普及したいとの意見が示されています。現場の薬剤師も、この運動指針への理解と活用が必要でしょう。興味ある方は上記の議事録資料を是非ご覧下さい。

資料:第4回運動指針小委員会(7月12日開催)
     議事録 資料 (WAM NET)資料(厚労省)

参考:朝日新聞7月12日
  http://www.asahi.com/health/news/TKY200607120327.html
    毎日新聞7月20日
 http://www.mainichi-msn.co.jp/science/medical/archive/news/2006/07/20060720ddm012100156000c.html

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2006.07.18 屋内プールの利用と小児喘息リスク

喘息の子どもがプールを利用することはよく知られていますが、塩素処理をした屋内プール数と小児喘息の有病率との相関があるとする論文をベルギーの研究グループがOccupational and Environmental Medicine のオンライン版に発表し、各国が伝えています。

Ecological association between childhood asthma and availability of indoor chlorinated swimming pools in Europe
  (Occup Environ Med. Published Online First: 17 July 2006. doi:10.1136/oem.2005.025452)
  http://oem.bmjjournals.com/cgi/content/abstract/oem.2005.025452v1
   (OEM Press Rease)
  http://press.psprings.co.uk/oem/july/om25452.pdf 

この研究グループは、近年の小児喘息の増加に着目し、既に3年前に「小児期の塩素消毒した屋内プールの定期的な利用は、喘息発症のリスク上昇に関連がある」とする論文を発表し、原因を塩素と尿素、汗、その他の有機物質によって生成された有害な蒸気であるトリクロラミン(三塩化窒素)と推定していました。

Lung hyperpermeability and asthma prevalence in schoolchildren: unexpected associations with the attendance at indoor chlorinated swimming pools
  (Occupational and Environmental Medicine 2003;60:385-394)
  http://oem.bmjjournals.com/cgi/content/abstract/60/6/385
  http://oem.bmjjournals.com/cgi/content/full/60/6/385 

  話題の医学情報(とんでん小児科ウェブ診察室)
  http://hp.kutikomi.net/tonden/?n=column3&oo=11

今回の研究はこの仮説を実証するために、欧州21ヶ国の19万人の13歳から14歳の子どもを対象に行われた調査で、人口10万人あたり1ヶ所の塩素消毒がされた屋内プールが増えるごとに、喘鳴で3.39%、喘息で2.73%の発生率が増えるという結果が得られています。

研究者らは、喘息の子どもの水泳の有用性を認めつつも、塩素由来の有害物質が子どもたちに与える影響が大きいとして、屋内プールでは十分な喚起を行うとともに、屋内プールの空気環境を調べるべき(ベルギー、仏、独では既に実施)としています。

研究では、日本の学校にあるような屋外にあるプールでは心配いらないとしていますが、学校によってはプールが屋内にあるところもあると思います。将来学校薬剤師は、こういった視点での取組みが必要になるかもしれません。

参考:Swimming pool use link to asthma(BBC NEWS 2006.6.17)
     http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/5186446.stm
    Indoor Swimming, Asthma Link?(WebMD 2006.6.18)
     http://www.webmd.com/content/article/124/115834.htm
    Asthma rise 'link' to pool chemicals(BBC NEWS 2003.5.28)
     http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/2943290.stm

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2006.07.14 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.14

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部は、7月13日、医薬品安全性情報(海外規制機関 医薬品安全性情報)Vol.4 No.14を公表しました。

タクロリムス軟膏(プロトピック軟膏)、リネゾリド(ザイボックス)、テリスロマイシン(ケテック)、COX-2選択的阻害剤、勃起機能不全治療剤(バイアグラ、レビトラ)など、ACE阻害剤、ペグインターフェロン アルファ-2a(ペガシス)、リバビリン(レベトール)などの情報が掲載されています。

全文はこちら(PDF)です。

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2006.07.12 喫煙は加齢黄斑変性症のリスクを高めるが、魚食で予防可能

網膜の中央部分にある黄斑部は、私たちが物をみるのに最も大切なところですが、老化に伴いこの黄斑部が変性して、視力低下や視野の中央部がぼやける、ものがゆがんで見えるなどの症状を伴う加齢黄斑変性症(AMD:Age-related macular degeneration) が起こります。

このAMDは、紫外線への曝露、ストレス、喫煙、過度の飲酒、欧米型食生活などが発症に関係するといわれていますが、このほど、Archives of Ophthalmology誌にこの説を裏付ける論文が掲載されています。

Cigarette Smoking, Fish Consumption, Omega-3 Fatty Acid Intake, and Associations With Age-Related Macular Degeneration
(Arch Ophthalmol. 2006;124:995-1001)
  http://archopht.ama-assn.org/cgi/content/abstract/124/7/995

この研究は、米国内の681人の高齢の男子の双子(平均75.9歳)を対象に行われたもので、眼科的の検査を行った上で、食生活や喫煙、飲酒習慣、サプリメントの使用の有無などについてのアンケートを行ってももらい、AMD発症のリスクを調査しています。

その結果、681人中222人に初期または後期のAMDが認められ、喫煙者で1.9倍、喫煙をしたことがある人で1.7倍リスクが高まったそうです。

一方、少なくとも週に2回以上魚を食べる人は、週に1回以下しか魚を食べない人に比べて、AMDが45%減少したとする結果が得られたそうです。

研究者らは、AMD のリスクのおよそ3分の1が喫煙に関連しているとし、またAMDが認められた人のうちのおよそ5分の1が魚やオメガ-3脂肪酸の含まれる食物の積極的な摂取で予防が可能だろうと結論づけています。

なお、Archives of Ophthalmology誌にはオーストラリアの研究グループの関連の別の論文も掲載しています。

Dietary Fatty Acids and the 5-Year Incidence of Age-Related Maculopathy
   (Arch Ophthalmol. 2006;124:981-986)
  http://archopht.ama-assn.org/cgi/content/abstract/124/7/981

AMDは欧米諸国では失明原因の第1位を占めていることから、これらの論文には多くの人が関心を寄せています。日本では従来はAMDは少ないとされていましたが、近年の社会の高齢化・食事の欧米化に伴い、有病率の増加が指摘されています。

近年、β-カロチンやビタミンCやEなどの抗酸化ビタミン類や、ルティンなどがAMDの予防につながるのではないかとされていますが、まず眼の健康という視点から、禁煙と魚食を広めることが必要ではないでしょうか。

参考:Vision Loss Risk Factors for Senior Citizens:
      fish good, tobacco bad, hormone therapy neutral
    (SENIOR JOURNAL.COM - Senior Citizens Information and News2006.7.10)
     http://www.seniorjournal.com/NEWS/Health/6-07-10-VisionLossRisk.htm
    Eating fish can help protect eyesight in elderly(AP 2006.7.10)
     http://msnbc.msn.com/id/13804393
    Fish Oil May Help Save Your Eyes(WebMD 2006.7.10)
     http://www.webmd.com/content/article/124/115740.htm
    中西頼子:加齢黄斑変性症, 調剤と情報 12(11),1609-1612 (2005.11)

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2006.07.08 未成年からの飲酒はアルコール依存に陥る可能性を高める(米国研究)

ボストン大学公衆衛生大学院の青年アルコール防止センターの研究グループは、21歳になってからアルコールを始めた人よりも14歳より前にアルコールを経験した人の方が、アルコール依存になる可能性が高いとする調査結果をまとめ、the Archives of Pediatrics and Adolescent Medicine誌の7月号に掲載されています。

Age at Drinking Onset and Alcohol Dependence -Age at Onset, Duration, and Severity
 (Arch Pediatr Adolesc Med. 2006;160:739-746.)
   http://archpedi.ama-assn.org/cgi/content/abstract/160/7/739
   http://archpedi.ama-assn.org/cgi/content/full/160/7/739

これは、国立アルコール濫用・中毒症研究所(the National Institute on Alcohol Abuse and Alcoholism)が18歳以上の成人43,093人を対象に行った対面調査(回答率81%)から明らかになったもので、14歳より前からアルコールを経験した人(飲酒経験のあると答えた26,829人中1,380人)では47%がアルコール依存になったと答えています。また、14歳より前からアルコールを経験した人のうちの57%が10年以内に、70%が25歳までにアルコール依存になっていたとのことです。

一方、21歳からアルコールを始めた人(飲酒経験のあると答えた26,829人中7,416人)に同じ質問をしたところ、アルコール依存にある人は9%に留まり、依存にまで至る期間も10年以内で4%、25歳までに2%という結果となり、アルコール経験が遅ければ、アルコール依存に陥る率は低く、また陥るまでの時間も長いとしています。

研究者らは、飲み始めの時期の記憶について不確かな面があるとしながらも、得られた結果から未成年の早い時期のアルコール摂取は好ましくないとして、未成年のアルコールの摂取の時期を遅らせるためのプログラムをとるよう求めています。

参考:Teenage drinking tied to lifelong alcohol woes(MSNBC 2006.7.6)
      http://msnbc.msn.com/id/13737847/
    Drinking Early in Life a Recipe for Future Alcohol Woes
        (MedPage Today 2006.7.6)

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2006.07.06 くすり教育のホームページ

くすりの適正使用協議会では、教育現場で実践的に使用できる「くすり授業用教材」の開発を行い、児童がくすりの本質を正しく理解でき、正しく用いるための教材と教育プログラムガイドを作成し、ホームページに掲載していますが、7月1日より、くすり教育のホームページとして使いやすいものにリニューアルしています。

先生が使い易い「くすり教育ホームページ」にしました
 (くすりの適正使用協議会 News Release 2006.7.6)
  http://www.rad-ar.or.jp/03/05_release/NR6-1.060706.pdf

ニュースリリースによれば、昨年12月の同協議会HPでの掲載開始以来、くすり教育ホームページのユーザ登録も6月末で現在295名に達していて、小学校での薬育が徐々にですが広がっているようです。

くすり教育トップページ(くすりの適正使用協議会)
   http://www.rad-are.com/

関連情報:TOPICS 2006.01.16 くすりの授業用スライド

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2006.07.06 タミフル服用後に男子中学生が異常行動(沖縄)

現在、沖縄県では季節はずれのインフルエンザが流行していますが、そんな中豊見城市の県営住宅の6階に住む中学1年の男子生徒が9階廊下から転落死するという事故が発生、この生徒が「タミフル」を服用していたことから、タミフルが原因の異常行動ではないかと報道されています。

発見された時、生徒は肌着にズボン姿の裸足で、9階通路の外側の塀には着衣の繊維が付着していたことから、豊見城署では生徒が6階の自宅を出て9階に上がり、転落したとみています。また生徒は普段からもトラブルや悩み事を抱えている様子はなかったとのことです。

この生徒は3日、高熱のため学校を休み、家族の話によれば、正午ごろにインフルエンザ治療のため兄に処方されていたタミフルを、また午後3時ごろに解熱剤を飲んでいたとのことです。

地元紙には、この報道を受けてか、これ以外にもタミフル服用後に、興奮状態で意味不明の言葉を繰り返して歩き回り、おびえて震えるなどの異常行動があったとする別の事例を伝えています。

厚労省では、これらの報道を受けて、「新型インフルエンザに関するQ&A」の情報を更新し、厚労省のタミフルの安全性についての見解などを掲載し、現段階ではタミフルの安全性に重大な懸念があるとは考えていないとしています。

「新型インフルエンザに関するQ&A」の一部改訂について(厚労省7月10日)
   http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/07/h0710-1.html
  新型インフルエンザに関するQ&A(厚労省7月10日更新)
   http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html

関連情報:沖縄県でタミフル服用後、中学生が転落死
    (『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No.69 2006.7.5)
       http://npojip.org/sokuho/060705.html

     TOPICS 2005.11.14 タミフル服用後の異常行動死は、副作用によるものか?

参考:毎日新聞7月4日
 http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/kenko/news/20060704k0000e040046000c.html
    琉球新報7月5日
  http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-15117-storytopic-1.html
    共同通信7月4日

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2006.07.03 薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック2006年度版

日薬のアンチ・ドーピングに関する特別委員会は、日本体育協会・アンチドーピング部会ドーピングデータベース作業班及び兵庫県薬剤師会と共同で、薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック2006年度版をまとめ、29日日薬HPに掲載されました。

『薬剤師のためのアンチ・ドーピングガイドブック 2006年版』について
   (日本薬剤師会2006年6月29日掲載)
   http://www.nichiyaku.or.jp/contents/antidoping/default.html

  本文[PDF:2.1MB]
 http://www.nichiyaku.or.jp/contents/antidoping/pdf/guidebook_web06.pdf 

2006年度版では、2006年WADA(世界ドーピング機構)禁止リスト掲載のドーピング禁止薬物について、その作用と禁止医薬品例の解説の他、禁止物質の例外的な治療目的使用などの項目が充実されました。

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2006.07.02 足利市、医療薬科大計画事実上断念

30日、吉谷宗夫足利市長は記者会見を行い、26日に準備会から示された計画縮小案について「全体計画の資金裏づけが示されておらず、将来の実効性が不明瞭。財源の大半が県・市の補助金をあてにしている資金計画で時代の趨勢に逆行するものだ」と批判し、「今の大学設置計画を受け入れることはできない」として、準備会に対して堅実な資金計画を元にした計画の再提出を求める方針を示した。26日に示された計画では準備会が集めた寄付金が計約5億1000万円程度と少なく、市が求める資金計画に遠く及ばないことから同大の新設は事実上不可能と思われる。

市では予定していた、大学用地8.4ヘクタールの無償貸与を見直し、大学側が校舎に利用するため無償譲渡を決めていた特設スタンドなど既存施設の解体もあわせて発表した。

準備会から計画案で示された県と市に求めた補助金14億円について、市長は「製薬会社から寄付金をもらうのと同じで、公金という感覚はないのではないか。大学設立に使う公金は税金を集めた大切なものだという認識が彼らには全くなかった」と厳しく批判、市長は「断念」という表現を避けたものの、「現状では誘致はあきらめざるを得ない」と述べた。

ただ、準備会側がすでに寄付金の仮申し込みを受け付けていることや教員集めを開始済みであることから、計画再検討のため年度末までの猶予期間を設け、「白紙宣言」はせずに最終結論は先送りされた。

関連情報:TOPICS 2006.06.27 医療薬科大学進出計画、事実上白紙か

参考:産経新聞栃木版7月1日
  http://www.sankei.co.jp/edit/kenban/tochigi/060701/kiji02.html
    毎日新聞栃木版7月1日
  http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/tochigi/news/20060701ddlk09010059000c.html
    東京新聞栃木版7月1日
  http://www.tokyo-np.co.jp/00/tcg/20060701/lcl_____tcg_____001.shtml
    下野新聞7月1日    

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2006.07.01 “貼る風邪薬”、小児が口に入れるのは危険

米国・カナダでは、小児のかぜに伴う鼻づまり、くしゃみ等の緩和を目的とし、胸、のどに貼る貼付剤(カンフル、メントール、ユーカリ油等を含有)である「トリアミニック・ヴェポ・パッチ(Triaminic Vapor Patch)」について、小児が誤って口に入れ噛んでしまったために有害事象(発作<seizure>)が生じたことから、相次いで自主回収の措置がとられています。

Health Canada warns consumers not to use triaminic vapour patch due to potential health risks
  (Health Canada FOR IMMEDIATE RELEASE 2006.5.30)
  http://www.hc-sc.gc.ca/ahc-asc/media/advisories-avis/2006/2006_39_e.html 

FDA Warns Consumers Not to Use Triaminic Vapor Patch Possible Safety and Health Risks to Children
  (FDA FOR IMMEDIATE RELEASE 2006.6.19)
  http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2006/NEW01392.html

Novartis Consumer Health Conducts Nationwide Voluntary Recall of Triaminic Vapor Patch Product in U.S.
  (Novartis Consumer Health 2006.6.19)
  http://www.triaminic.com/recall.shtml 

今回の有害事象は成分中のカンフルやユーカリ油による中毒と見られていますが、日本でも同様の商品が医薬部外品として発売されていることから、厚労省では注意を呼びかけています。

小児のかぜに伴う鼻づまり、くしゃみ等の緩和を目的とする貼付剤(医薬部外品)の取扱いについて
   (厚労省6月30日)
  http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/06/h0630-5.html   

今のところ、日本では回収の措置はとられないようですが、厚労省では外箱及び添付文書に、小児が誤って口に入れないよう注意する旨を明瞭に記載する又はシールを添付する等の措置を講じることを求めています。

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2006.07.01 海外規制機関 医薬品安全性情報(国立医薬品食品衛生研究所)Vol.4 No.13

国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部は、6月29日、医薬品安全性情報(海外規制機関 医薬品安全性情報)Vol.4 No.13を公表しました。

ACE阻害薬と妊娠、ガドリニウム、ラミブジン(ゼフィックス)、妊婦と薬、ビスホスホネート系骨代謝改善薬、グルコサミン、タクロリムス外用剤(プロトピック)などの情報が掲載されています。

全文はこちら(PDF)です。

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