例年、8月を迎えると必ず考えさせられる事に第2次世界大戦終戦(敗戦)がある。すると沖縄地上戦、東京大空襲、広島・長崎の被爆なども同時に思い起こされる。私は終戦の翌年に生まれた者であり、これらの大惨事に直接遭遇した訳ではないが、実録フィルム、書物、映画等からこの悲惨さを知った。東京大空襲は一夜にして、死者10万人を超えるほどの“大虐殺”とまで報じられたが、我が日本も海外侵略を目的とし、規模の差異こそあれ他国に対し、やはり同様の攻撃を行った点は否定できないだろう。戦争にも一定のルールはあったようだが、実際は無きに等しい、と言える内容だった。日本人の国内外での戦争による犠牲者は、老若男女を合わせて300万人を有に超え、膨大な数に上ってしまった。私は特に、沖縄の実録フィルムにおける日本人の無残な姿を痛々しく思っている。家族や隣人が目の前で血だらけとなってバタバタ倒れ、恐怖におののいてブルブル震える男児の姿は、目に焼き付いて忘れる事ができない。この子は果たして生き抜く事ができたのだろうか?-と。
終戦から69年となった15日の全国戦没者追悼式では、遺族たちの間に「日本はまた戦争ができる国になるのではないか」と心配する声が広がっている(下野新聞報道)―と。この追悼式における安倍首相のあいさつに「不戦の誓い」がなかった事も印象深い。最近、憲法第9条(戦争放棄)の考え方が政府の閣議決定を経て見直しされたが、日本がもし「集団的自衛権」を行使した場合を危惧するのは当然、私だけではないはずだ。
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