2015年6月

2015年6月

ゲストハウス松香庵の2か月

松香庵201506a   近隣では珍しいゲストハウスをスタートさせて2か月余が経過した。当面は閑古鳥が鳴くだろうと想定していたが、結構の利用客に恵まれ、楽しい出会いのひと時を過ごしている。目下、足慣らしには丁度いいペースか。ゲストの第1号は、元小学校教員で群馬ひとり旅の男性。第2号は「ココ・ファーム・ワイナリーに行ってきました」と、大阪からひとり旅の知的な若い女性だった。礼状までいただいた。今まで迎えた数十名の内、女性の割合が80%を超えている。松香庵201506b
 外資系企業の4か国語に精通する女性社員、東京都○○区女性職員、中国人女性留学生・旅行者、タイ人女性旅行者、県内の女性住職や女性グループ、○○県庁職員夫妻、地元のご家族・グループ、アメリカ人男性のひとり旅、サイクリングの得意な東京の男性、ツーリングの好きな札幌の男性、関東一円また遠方から若い女性のコスプレ撮影グループ等々、バラエティに富んでいる。大半の方々がゲストハウスの利用マナーを心得ていて、提供者側も実に気持ちがいい。「ゲストハウスのある街が面白い街」と思っている若者が多い事にびっくりした。また、私が常々口にしていた、東京―足利―栃木―日光・那須方面のコースをたどる人も複数いた。
松香庵201506C 1泊、2泊する旅行者等の滞在行動は意外で、群馬の富岡製糸場(世界遺産)、同じく富弘美術館、あしかがフラワーパーク、ココ・ファーム・ワイナリー等がメインで史跡足利学校、鑁阿寺、織姫神社等は、私が説明を付加する事により訪れてくれている。私の後輩・市職員幹部の中には、まだまだ可もなく不可もない「事なかれ主義」に浸っている者もいて残念だが、名実ともに官民一体となって、市内外にもっともっと足利のインパクトを強めたいと思っている昨今である。

コスプレ人気上昇

コスプレ201506a 当記念館は2013年8月1日に仮装文化振興会・コスコテ(コスプレイヤーズ・コテージ)と提携して以来、それまでのムービー・スチル撮影以外にコスプレ撮影も受け入れている。古民家の有効活用とともに「まちおこし」を念頭に入れてのシフトだった。我が国のコスプレは年々、日に日に社会的認知度が高まりアニメ、インターネットゲームの普及に連動して世界に発信されている。テレビではNHKにしても民放にしても好感を与える内容の放映が多くなった。若者文化の1つとして定着してきたのだろう。
 この「古民家そのままスタジオ」は次第にコスプレイヤーの間に知れ渡り、最近の利用頻度は高まっている。関東エリアはもとより、関西・東北方面等遠方からの来館もあるが、リピーターが増加傾向にある事は喜ばしい。彼女等が市内で飲食をしたり、タクシーを利用したり、買物をしたりしている姿になぜか嬉しささえ感じる。
コスプレ201506b ふと、パートナー(コスコテ)に恵まれた事以外の要因を考えてみた。①古民家そのままスタジオであり、庭園もある事。②使用謝礼金が東京・神奈川など首都圏のスタジオに比較して格安である事、かな?―と。ビルの中で庭園もなく、今様の造りで不自然、しかも使用料が当記念館の3倍から5倍にもなってしまう事。交通費をかけても安い、広い、本物の座敷・庭園・小道具等で自由に伸び伸びと撮影を楽しめるのではないか―と。
 当記念館としては少人数(原則10名以内)であっても、日々継続的に若者を受け入れる現在の形態は今後も当分、地道に臨んでいくつもりである。明るくて礼儀正しい彼女等との交流も楽しい。
 実はコスコテと協調して過去2回、行政(市街地整備課)、鑁阿寺、足利学校のご理解を得て当記念館周辺で「足利歴史文化ゾーンイベント」を開催したが、それぞれ100名を超えるコスプレイヤーとカメラマンで賑わいを見せた。イベントは一過性との持論もあるのだが、効果がない訳でもなく現在、第3回目の実施に向けて検討中である。

産経新聞記事(刀女子)