2014年4月

東日本大震災、東電福島第一原発事故

 3月11日、“あれ”から丸3年が経過した。“あれ”以来、これに関係する新聞・テレビ等の報道は、今でも毎日のように続いている。この事故は、広範囲にわたり人々の生活や人生を破壊し、地域を崩壊させてしまった。過去の広島・長崎の被爆、東京大空襲、第2次世界大戦敗戦等に匹敵するほどの惨事と、私は受け止めている。いずれも“人災”と呼ばれる所以があり、戦争放棄と原発廃止論は、人類尊重の観点から同レベルの見解と言ってもいいだろう。
 被災者救済のため充当する必要経費以外にこの、結果の見えない、垂れ流しとも言われる、事後処理等に関わる莫大な税金の投入について、一部でも、目先を変えて自然エネルギーの開発のため投資したとしたら、国民が果たして怒るだろうかと、私は考える。
 かつて、地球は平らと思われていたようだが、マゼランの科学的根拠に基づく報告によって丸いとなり、現代でこれを疑う余地は全くない。常識感は、科学技術の進歩や苦い経験によって変化する事があっても、何らおかしいものではないはずだ―が。

LEADERS(リーダーズ)

 TBS・2夜連続大型ドラマ「リーダーズ」は、見ごたえがあった。日本の未来を自動車製造にかけた、トヨタ自動車創業者・豊田喜一郎を中心とする、先駆者たちの勇気と信念の大要が明らかに映し出されたものだった。配役陣に一流どころを揃えた事により、迫力はさらに増した。
 今や自動車業界はもとより世界の企業の中でトップ層に位置するトヨタ。リーダーを筆頭に関係者の連帯とたゆまぬ精進により、幾多の苦難を乗り越えてきた経過の内容は、現代の起業家等に意欲と元気を与えた事だろう。私も大いに感銘を受けた。特に会社の何回かの苦境に際して行政、社員、取引先、金融機関等のサポート勢力の先見・洞察の重要性も浮き彫りとなり、全体的に“人間ドラマ”として構成された点は、実に見事だった。
 トヨタを代表とする日本の自動車界には、いまだに潰れた会社がない。多くの失敗から学んだとされるこの技術・開発力は、今や世界で最も優れている国と言えるのかもしれない。もちろん、それぞれの会社自体の不断の努力が最大の勝因であるのだーが。

庭を楽しむ

馬酔木 本格的な春を迎えようとしている3月下旬。気温も日に日に高まってきた。庭のアカマツ、モミジ、モッコク、カナメ、ビャクダン、ヒバ、カシ、キャラ、カツラ、サンゴジュ、イチョウ、シュロ、アオキ等の古木は、新芽を出したくてムズムズしている様子を表している。ボタン、モクレン、ツツジ、サツキ、ツバキ、サザンカ、ドウダンツツジ、カイドウ、ボケ、ナンテン、サルスベリ、シャクナゲ、シャラ、モクセイ、コデマリ、アジサイ、ヤマブキ、クチナシ、ハラン、シュウメイギク等もそうだ。只今、アセビ、スイセン、ユキヤナギ、また、ツバキの一部は開花中、紅梅とワビスケの白い花はほぼ終わった。
 その昔、日本庭園には山野草は植えないとされていたそうだが、私はこの掟を破り、レンゲショウマ、ムサシアブミ、エビネ、シラン、カンアオイ、ギボウシ、シュンラン、イカリソウ、カタクリ、ナルコユリ、ニリンソウ等を庭や鉢で育ててきた。失敗もあったが、大体は何とかなった。私の場合“庭いじり”の言葉が適切かもしれないが、結構な楽しみの1つになっている事は間違いない。所有林から採取してきたものもある。時々、所有林から土を持ち帰るが、これも不思議に充実感がある。
水仙 この時期は、実生(みしょう)から発芽した、庭の小さなモミジ、マンリョウ、ナンテン、斑入りのアオキ等を移植し、育てる事も可愛くて面白いものだ。
植物も生き物。いつも庭を眺めながら、できるだけ形を整えてやったり、花も季節に応じてきれいに咲かせてやりたいと思っているところである。