2018年3月

コスプレイヤーの皆さんへ

   ―古民家スタジオ・松村記念館5周年―
             足利市 松村記念館館主 松村和久

 桜のつぼみも大きくふくらみ、春を感じさせる今日この頃となりました。コスプレイヤーの皆さんにはお元気にお過ごしのことと拝察します。いつも当館をご利用いただきまして、厚くお礼申し上げます。今年は当館がコスプレ受け入れ5周年を迎える年であり、私はコスプレイヤーの皆さんとの交流がよき思い出の1ページになっていることから、何か書いてみようと思いPCに臨みました。
 私は20年ほど前、古民家の社会的意義を考え、当館を一般公開するとともに、アート展や各種撮影の場としての活用に踏み切りました。5年ほど前、仮装文化振興会・コスコテ代表者との出会いがあって以来、ここと提携し、新たな分野としてコスプレ撮影も受け入れて参りました。当時、コスプレについては、社会の一部に“偏見”があるやの情報もありましたので、いささか勉強させていただきましたが、私は憲法上の「法の下の平等」「基本的人権」「表現の自由」の観点から、コスプレを現代の若者文化の一つとしてとらえ、正々堂々と臨んできたつもりです。
 さらに、私の念頭には当地域の活性化もありましたので、この撮影形態が当館にとどまらず、時には外出しての撮影に及ぶことを想定し、当館周辺の関係自治会長、史跡足利学校所長、鑁阿寺住職、市役所関係セクション、観光協会等のご理解、ご了承を得てから進めました。とりわけ公共施設である、史跡足利学校においては「仮装(コスプレ)で参観される方へのお願い」を調整し、この順守を前提に日頃の皆さんの入場を歓迎してくれています。また、同じく公共施設である、まちなか遊学館においても、拡大イベントの際には皆さんの更衣・休憩の場として利用させてくれています。
 このように多くの関係皆様の応援を得て当館での撮影、また、春と秋に開催する、周辺施設や道路等を含めた「コスプレ歴史文化ゾーンイベント」においても、お陰様でトラブルは一度もありません。皆さんには、いわゆるルールをきちんと守っていただいており、マナーは良好との評判です。昨年、通2丁目商業会からご要望を受け、歴史文化ゾーンイベントの撮影エリアを広げました。
 昨年の今頃、当市で行われた「山姥切国広展」には、国内外から4万人ほどの「刀剣女子」を中心とした刀剣ファンが来訪、市内を回遊してくれました。経済効果は4億円でした。これを契機に市民のオンラインゲーム、アニメ、コスプレ等への理解・認知度は高まったものと認識しています。私はこれら若者文化の普及をなお前進させるべく、微力ですが努めて参りたいと思っています。
 当館が皆さんからいただく使用謝礼金については、NPO精神をもってこの維持管理・運営費に充てさせていただいており、大正建築の古民家をみんなで保護していると言えます。感謝の念に堪えません。当館は私ども夫婦の2人3脚で運営していますが、いつまでできるかと不安を感じることがあります。しかし、若い皆さんのパワーをいただき、できる限り長続きさせていきたいと思っているところです。今後とも一層のお力添えをよろしくお願い申し上げます。
 以上、コスプレ受け入れ5周年を迎えようとしている今、当館館主としてご挨拶させていただきました。一期一会もよし、再会もまたよし。コスプレイヤーの皆さんのご健康、ご多幸を念じます。
(上記は2018年3月、コスコテ古民家スタジオ松村記念館HPに掲出した文書の写しです。)

2018年3月

・27日(火)に参議院(午前)、衆議院(午後)で財務省前理財局長の証人喚問が行われたが、この日前後の集中審議を含め、多くの国民が抱いている国政不信感の解消にはほど遠い内容だった。政治権力を守る、官僚を守る、国民不在ーなのか。何も問題がないのであれば首相夫人や複数の関係官僚等を国会・メディア・国民の前に堂々と出し、1日も早くすっきりさせるべきと考えるのは僕だけではないだろう。どう見てもおかしいぞ! 長期間、国政停滞を招いている真の悪者は一体誰?
・国権の最高機関・国会で起こっている珍事。官僚幹部の人事権を握る“一流政治家”の面々が、例の公文書改ざん問題に対し「私どもは全く関与していません。部下(官僚)がやったことで全く知りません」―と。毎日のテレビ各局放送と新聞各紙報道に国民の多くが反発=世論調査結果。仮にこの言い分が通れば日本文化の一つがまた崩れる。子どもたちの教育にも悪影響を及ぼす。日本は弱い者いじめを肯定する国―と。経済界でこの種の問題が起こった際は、部下の不祥事であったとしてもトップの大半が潔く退陣している。組織の失態はトップの責任―と。日本が経済は一流、政治は二流と言われてきた所以の一つなのかな?
・テニスで大坂なおみという、凄い選手が出てきた。格付けの高い大会、BNPパリバ・オープンで世界の強豪を次々と破って優勝した。僕は以前から彼女に注目していたが、ここへきて急激に強さを増したようだ。錦織同様、あるいはそれ以上に期待を寄せていきたい。テニスの国際試合を観戦する楽しみが倍増。
・国会での文書改ざん問題等の議論を見てうんざり。でも見てしまう。もう1年以上も前から首相夫人の件が大きな焦点になっている。過去、僕が公職(市議)の立場にあった時、家内が民生委員に推挙されそうになったことを思い出す。「現職市議の妻が民生委員ではまずい」として断ったが、地方議員ですらこうした判断をするもの。学校法人には少なからず税金が入っているはずなのに―と。
・パラリンピックは18日(日)、村岡桃佳が銀メダルをなお付加して閉幕した。日本選手はみんな頑張った。彼らは我々に一つのダイナミックな生き方を教示してくれた。ありがとう。
・パラリンピック第9日目(17日・土)。ノルディックスキー距離男子10キロ立位で新田佳宏が金メダルを獲得した。まさに家族全員のチームワークでつかんだ栄光と言える。これで日本選手団は9個のメダルを得て目標を達成した。18日(日)は最終日となり、障害者アスリートの熱戦は幕を閉じるが、この直前のいくつかの競技でまだメダルが期待できそう。(3/18)
・パラリンピック第8日目(16日・金)。スノーボードバンクドスラローム男子の成田緑夢(下肢障害)が金メダルを獲得した。今大会2個目のメダルで日本勢のメダルは8個目となった。他の種目でも入賞者が多く、日本選手の活躍に僕も元気をもらう。それにしても彼らの精神構造(メンタル)にはただただ頭が下がる。
国政の暗いニュースが毎日続く中、テレビのこの“スポーツドラマ”から受ける感動が実に対象的。(3/17)

・森友問題。前国税庁長官と首相夫人の国会での証人喚問は以前からのテーマ。ようやく前長官については近々、実現するらしい。ただ、僕は「現政権は退くべき」と思っている。与党内に政権を担える人材はいる。(3/16)
・パラリンピック第6日目の14日(水)。アルペンスキー女子大回転座位で村岡桃佳がついに金メダルを獲得、今大会4個目のメダル。Wの後輩にあたる。ノルディックスキー距離の男子立位で新田佳浩が銅メダル。日本選手団のメダルはこれで7個となり、前回ソチ大会の6個を上回った。(3/15)
・財務大臣は12日(月)、森友問題に関する決裁文書14件に書き換えがあったことを明らかにした。メディアの多くは「改ざん」とした。僕はこの問題が発覚して以来関心を寄せてきたが、国家行政の信用が失墜してしまったことを大変憂えている。このような場面での政治家の責任の取り方を先進国らしく、潔く示してほしい。(3/13)
・パラリンピック第4日目の12日(月)。スノーボードクロス男子下肢障害で成田緑夢が銅メダルを獲得した。準決勝は転倒して敗れたが、3位決定戦でソチ大会優勝者を破った。頑張った。メダルを手にしての笑顔が印象的。日本選手がスノーボードでメダルを取るのは初めてとのこと。(3/13)
・パラリンピック第3日目(11日・日)のアルペンスキースーパー大回転女子座位で、村岡桃佳が銅メダルを獲得、前日の滑降座位でつかんだ銀メダルに続く、今大会二つ目のメダルを手にした。父親の涙と笑顔をテレビで拝見したが、これでさらに感動!(3/12)
・東日本大震災は11日(日)、発生から7年を迎えた。関連死を含め、犠牲者は2万2千人以上。復興は道半ばで東電福島第1原発事故の影響が大きく、全国で約7万3千人が今なお避難生活を送る。午後2時46分の地震発生時刻に合わせて黙とう。(3/12)
・財務省は森友問題に関し、「原本の記述を削除した例があった」と、朝日新聞がスクープした“書き換え疑惑”を認める方針になったようだ。国会に12日(月)、報告するらしい。(3/10)
・昨年2月から続いている学校法人森友学園問題。近畿財務局担当部署の男性職員が7日(水)、命を絶った。ついに犠牲者が出てしまった。広く批判を受けていた、担当責任者の財務省理財局長だった国税庁長官が9日(木)、辞任した。政治権力が少なからず影響している問題と、多くの国民は認識しているのだーが。どうなっていくだろう。(3/10)
・4野党が「原発ゼロ法案」を衆議院に共同提出した。僕は与党がその気になってくれることを最も期待しているのだーが。未来の地球は再生可能エネルギーを主力にすべきではないだろうか。
・冬季パラリンピックが平昌(ピョンチャン)で9日(木)、開幕した。18日(日)まで。障害者スポーツの祭典である。健常者以上に幾多の困難を乗り越えてこのパラリンピックに挑む勇敢な選手たちにまず、エールを送りたい。

2018年2月

・25日、冬季五輪が終わった。日本代表選手のすべてが全力を尽くしてくれた。僕は五輪に限らず、スポーツ競技における人間の評価が最も公正で公平だと思っている。一定のルールに基づいて戦い、その勝敗は広く客観的にも分かりやすい。人間の実力を正しく評価する分野としてはスポーツ界が1番だろう。僕は一般社会において、会社、役所等組織における人事評価は永遠のテーマだと思っている。時の権者が正当な評価だとしてもそれを真に証明する根拠は何もない。年功序列や学歴にしても怪しく、人物評価ほど難しいものはないのである。明治維新に功績のあった下級武士たちの多くは所属組織での評価が低かったようだ。現代でも改革の志を持つ者は組織内ではどうしても煙ったがられるらしい。スポーツの戦いは“改革の戦い”の連続ではないだろうか。
・イギリスロンドンでの世界卓球。男女とも各12か国で競う「チームワールドカップ2018」が25日に終了した。日本は男女とも決勝で中国に敗れて準優勝だった。中国は最近の日本の進歩を相当意識して臨んできていることが伺えたが、改めて中国のレベルの高さに驚かされた。相変わらず強い、手ごわい!
・五輪16日目(2/24)。スピードスケート新種目の女子マススタートで高木菜那が見事に金メダルを獲得、金2つの快挙。この「姉妹」を心から祝福。カーリング女子も頑張り銅メダルを獲得した。パラレル大回転の女子で竹内智香は5位入賞に涙と笑顔。世界スポーツのすばらしさに感動。(2/25)
・五輪15日目(2/23)。フィギュアスケートの女子で宮原知子が4位、坂本花織が6位に入賞。メダルは逃したが2人ともまずまずの健闘。とにかく金・銀・銅のメダリストの凄さに驚く。ノルディックスキー複合の渡部暁斗が五輪直前に左肋骨を折っていたと22日、全日本スキー連盟が発表した。渡部はWの後輩にあたる。(2/24)
・五輪でメダル獲得を期待していた、ノルディックスキー複合個人ラージヒルの渡部暁斗がドイツ勢に敗れてしまって残念。13日目(2/21)のスピードスケート女子団体追い抜き(パシュート)決勝は、予想通りオランダとすさまじい戦いを展開、見事に五輪新記録で金メダルを獲得した。まさに手に汗を握るほどの攻防戦にアッパレ!カーリング女子が初の準決勝へ進出を決めた。(2/22)
・五輪10日目(2/18)。またまた快挙。スピードスケート女子の小平奈緒が五輪新記録で金メダル。100分の1を競う一発勝負のレースで大方の予想通りに結果を出すとは、羽生と同様、これまた凄いとしか言いようがない。やはり「人間力」か。(2/19)
・連日の五輪報道の中、将棋の最年少プロ、藤井聡太(中学生、15歳)が17日、朝日杯オープン戦で初優勝を飾り、6段に昇段した。何とあの羽生善治を準決勝で撃破している。今の若者ってどうなっているのだろう。(2/18)
・五輪9日目(2/17)。フィギュアスケート男子の羽生結弦が金メダルで五輪2連覇、宇野昌磨が銀メダルと快挙。凄い!としか言いようがない。涙腺が緩みっぱなし。特に羽生の「人間力」は圧巻。(2/18)
・五輪6日目に感動。スピードスケート女子1000メートルで小平奈緒が銀メダル、高木美帆が銅メダル、スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢が銀メダル、ノルディックスキー複合個人ノーマルヒルの渡部暁斗が銀メダルを獲得した。この日4つのメダルラッシュ。まさにスポーツ=芸術を実感。一流スポーツ選手の共通点は、身体能力以前に頭脳明晰と集中力にあり。そして僕は、これらメダル獲得までに至った、選手たちの日頃の精進の仕方に最も関心があり、それを知ってさらに感動。涙腺が緩む。(2/15)
・ピョンチャン(平昌)冬季五輪の4日目に興奮。スピードスケート女子1500メートルで高木美帆が銀メダル、ノルディックスキージャンプ女子の高梨沙羅が銅メダル、フリースタイルスキーモーグル男子の原大智が銅メダルを獲得した。いよいよ世界トップ級選手の心・技・体のドラマが本格化しそうな予感。このほかスノーボード女子のスロープスタイル、フィギュアスケート団体、アイスホッケー女子等もそれぞれ健闘。(2/13)