2015年2月

2015年2月|著者|百田尚樹、小説・永遠の0(ゼロ)

 2年ほど前だったか、久し振りに589ページの「永遠の0」を読み切った。夢中になり、わずか2・3日のあっという間だった。昨年はこの東宝映画、また、2月はテレビ東京の3夜にわたる約6時間ものも観賞したが、いずれも涙腺がやけにゆるんだのはどういう訳か。

簡易宿所型「ゲストハウス」オープンへ

shokoan_night 記念館敷地内での「ゲストハウス 松香庵」の営業許可が栃木県から下りた。許可は禁止の解除である。代表は家内だが私が補佐・共同する。対外的にアピールする名称は「足利/古民家/ゲストハウス・松香庵」となる。実は賃貸で約16年間にわたり活用していただいた、隣接する一戸建てギャラリーが昨年末で閉じられた。この明治期の木造古民家は、改装して現代に蘇らせたため1999年(平成11年)、市の建築文化賞を受けた建物であり、空き店舗にするには忍びないと、私は家内と共に自前の運用に向けてシフトしていた。古民家等歴史的建築物の活用については国を挙げて取り組み出してはいるが現状、記念館本体は民家そのままの活用以外では何をやるにしても大き過ぎ、関係法令の壁がまだまだ厚い。現実化するにはもう少し時間がかかりそうである。そこで記念館の宿泊棟、また、2つの国指定史跡の近くに位置する、小さな「山小屋風ゲストハウス」をイメージしギャラリー跡で準備を進めてきた。今般、建築基準法令・消防法令・旅館業法令上でクリアとなり、3月16日(月)から宿泊客を受け入れる予定とした。定員は5名(2段ベッド2、ソファベッド1)ですべてドミトリー(相部屋)である。当面は“足慣らし”の稼働になると思っている。
 この宿所型ゲストハウスは世界各国に普及しており、いわゆるバックパッカー(1人旅)に親しまれている。我が国では最近、京都、金沢、鎌倉など古都の町家・古民家を有効活用した事例が増加傾向にあり、日本型ゲストハウスとして国際的に注目を集めている。特に京都の街並み保存対策を兼ねた取り組みは、広く有益との見方が強まっている。日本の言葉や文化を学び合う場、さらに出会いを大切にする留学生等々、善良な外国人にも利用されている。
 我が国ではこの頃、男性はもとより女性1人の旅や仕事の出張が増えている。また、足利は市街地に川あり、山あり、神社仏閣ありで癒しの街として歴史観光、ハイキング、サイクリングのため首都圏から訪れる外客が多い。この方々に安価かつ安心して素泊まりできる環境を夫婦で提供し、足利の“温度”を感じてもらいたいと思っている。サービス業ではあるが形式ばらない、初対面であってもざっくばらんにみんなで仲良く暮らすような宿として「初めまして、いらっしゃい、またね」―と。私は過去40年近く、市職員・議員として公共の仕事に携わっていたので、彼らの聞き役と共にいささか足利を語れると思っている。街おこしを兼ねた、世に言う“中高年のベンチャー起業”かと、人生晩期に向けた仕事の1つにしたいと今、決意を新たにしているところである。
 松香庵は女性大歓迎とし、家族など男女混合の小グループも主な対象に考えている。もちろん外国からの留学生もOKだが、ならば日本人同伴がありがたい―と。宿泊のできるレンタルハウス、レンタルスペース、セミナーハウスとしてー。
 このゲストハウスのHPは近々、立ち上げる。詳細はHPをぜひ、ご覧いただきたい。