足利の県議・市議選が4月、終わった。街が静かになった。県議選では市議として8年間、私の仲間だったスギちゃん(杉田 勉)は2度目のチャレンジも惜敗だった。2年以上前だったか、酒に酔った勢いからの電話を受けたが「お互い良い思い出だけ残そうな」―と。今回、長男・光君が市議選で5千票近い票を得てトップ当選を果たした。
市議選ではやはりかつての仲間だったトミちゃん(中山富夫)とクロちゃん(黒川貫男)が地元規模に応じた、まずまずの票を獲得して当選した。ベテラン議員としてそろそろ、後進の指導にも十分留意願いたいと思っている。
トミちゃんの議長誕生は比較的スムーズだったと記憶しているが、私が副議長を務めた翌年、クロちゃんの意思を確認し、次の副議長候補に推挙し、強引に成就させた事は思い出深い。当時、市議会内では“松村の権謀術”などと陰口も叩かれたようだが、私の大義はあくまで「足利のため」だった。今期近々、クロちゃんが議長ポストの有力候補と推察しているが、市政を牽引する立場に就いて、より積極的に奮闘願いたいものと念じている。
マーちゃん(斎藤昌之)が当選、市議会に復帰した。良くぞここまで踏ん張ってきた、と拍手喝采。県議でなく市議として末永く活動されたい。彼は市議会・市役所内で物議を醸すかもしれないが、望ましい地方議員の姿を現実化させる事に努めるだろう。多分、政策・施策面で是々非々の言動を遂行できる、数少ない議員として活躍するのではないか。私は市議時代、重要案件に関し、彼の正面からの堂々たる挑戦を受け、本会議で論戦を交わした事がある。政策論争であり、わたらせテレビを見ていた市民から「議員同士でバリバリやっている。驚いた」と、極めて珍しい光景に映ったようだ。表決では私の論理がいささか勝ったのか事なきを得たが、心の中では「敵ながらあっぱれ」と彼を評価した。物事にはいくつかの選択肢があるのが当然だから―。
市政運営に取って毒にも薬にもならないタイプの市議、また、いわゆる“選挙屋市議”は少なければ少ない方がいいのだが、有権者にはなかなか真実のほどは分からない。選挙ブローカーがまだまだ跋扈している事を耳にするが情けない事である。市民レベルなのか?―。小さな選挙だけに、候補者のどの陣営にも少なからず陰湿・陰険なニセ支持者がいると言われるが、それでも当選者はこの修羅場を乗り越えてきたのである。ぜひ、公約の実現に向けて頑張って欲しい。
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